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天台宗特集

「律院」と「阿闍梨餅」

律院

京阪「坂本駅」から、日吉大社の表参道を「ケーブル坂本駅」の方へ向かうと、右手に穴太衆積(あのうしゅうずみ)の石垣が見えてきます。
この見事な石垣の壁に囲まれているのが「律院」の山門です。

元々は比叡山横川の総里坊であった松禅院があった場所で、明治以降、荒廃していたこの地に昭和24年、戦後初の千日回峰行者、叡南祖賢(えなみそけん)師が再興しました。
秀吉の側室、淀殿が早世した鶴松の菩提(ぼだい)を弔って建てた、貴重な桃山時代の建造物です。
律院中興の祖ともいうべき叡南祖賢師の像は本堂の脇に建てられ、その横には「祖師堂」(そしどう)が建立されています。

阿闍梨餅

毎日定刻に、三代目現住職、叡南俊照(えなみしゅんしょう)大阿闍梨によって護摩供が勤められます。
満行までに7年を要する壮絶な苦行「千日回峰行」、その苦行を達成した叡南俊照大阿闍梨は多くの人々から崇められています。

さて、この「阿闍梨」にちなんで命名された「阿闍梨餅」という和菓子を、ご存知でしょうか?

大正12年、京菓子司「満月」の二代目店主が考案し、発売しました。
その形は阿闍梨が被る網代笠(あじろがさ)をかたどったもので、厳しい修行中に餅を食べて、飢えを凌いだことにちなんで考案されたとか。

京菓子司 満月

丹波大納言の粒あんを、さまざまな素材で練り合わせた餅生地で包んだ半生菓子。しっとりとした皮と自家製あんによる絶妙な食感と、口の中でほどよく溶け合う上品な味わいを是非ご堪能ください。

「阿闍梨」の名にあやかったこの餅は、今なお多くの人々に愛されています・・・

さらに下部の動画では、今回の道のりやスポットを詳しくお楽しみいただけます。是非ご覧ください。

 ▲訪ねた気分を動画でお楽しみください。画像クリックで再生されます。


立ち寄りスポット

■律院
大津市坂本5丁目24-13

京菓子司 満月
京都府京都市左京区鞠小路通今出川上ル

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