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天台宗特集

「毘沙門堂門跡」

大シダレ(枝垂桜)

春の喜びを、その満開の花で表すのは毘沙門しだれとも呼ばれている「大シダレ」。

花の枝を直径30メートルにも拡げるこの桜は、寛文5年、この地に寺が再興され以来およそ350年もの長きにわたり、人々にその見事な花を愛でてきました。
また、この桜は「山科区民の誇りの木」にも指定されています。

特集「門前シリーズ」、今回は「毘沙門堂門跡」を訪ねます。

京阪、JR、もしくは市営地下鉄「山科駅」から北へ徒歩およそ20分。
山科盆地を見おろす山腹に位置する「毘沙門堂門跡」…春の桜、秋の紅葉は京の名所としても有名です。

創建は大宝三年(703年)、文武天皇の勅願で僧行基によって開かれました。

板戸の衝立

当初は出雲路、現在の上京区・御所の北方にあったことから「護法山出雲寺」と呼ばれていたことも。その後、度重なる戦乱から苦難の道をたどり、寛文五年(1665年)、山科安朱の地に再建。後西天皇の皇子、公弁法親王(こうべんほっしんおう)が入寺し、門跡寺院となりました。
ご本尊の毘沙門天は伝教大師の自作で、延暦寺根本中堂のご本尊薬師如来の余材をもって刻まれたと伝えられています。

また「襖絵」など、文化財として価値の高いものも見受けられます。
中でも圓山応挙作「板戸の衝立(ついたて)」は、旧書院の杉板戸に迫力ある大きな鯉が描かれています。

観桜会

毎年この時期になると京都の春の風物詩として行われる花まつり、「観桜会」も開催されました。樹齢150年以上の「大枝垂れ」をはじめ、およそ50本ある桜を愛でながら、琴などの生演奏が春の訪れに花を添えます。
また、お釈迦様の誕生を祝う花まつりではお花をお供えしながら、恒例の甘茶もふるまわれました。さらに、子どもたちによるお茶席も設けられ、「毘沙門堂門跡」での春のひとときを堪能されたようです。

さらに下部の動画では、今回の道のりやスポットを詳しくお楽しみいただけます。是非ご覧ください。

 ▲訪ねた気分を動画でお楽しみください。画像クリックで再生されます。


立ち寄りスポット

毘沙門堂門跡
京都市山科区安朱稲荷山町18番地

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