宗教は本来、止悪作善を促し、神仏の恩寵により人々の心に平安をもたらす働きがある。人類普遍の願いもまた、日々の生活の平安でありこれを願わぬ者はいない。しかし、現実は様々な欲によって互いを疑い、憎悪し争い合う。私たち宗教者はこの憎悪の連鎖を断ち切るために何ができるかを教宗派の枠を超え、互いに問わなくてはならない。比叡山宗教サミットはこのテーマを具体化するために1987年に日本の主なる宗教指導者を結集して開催され、以来今日まで毎年「平和の祈りの集い」として続けられている。