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天台宗特集

「浄法寺」と冬桜

伝教大師1200年御遠忌を迎えるにあたり、天台宗宗祖、伝教大師最澄の東国巡礼の足跡を辿り、その拠点とされた寺院をご紹介します。

「浄法寺」本堂

特集「門前シリーズ」、今回は群馬県藤岡市に、伝教大師最澄が全国の6か所の寺に建てた塔の一つ「相輪橖」がある「浄法寺(じょうぼうじ)」を尋ねます。

JR群馬藤岡駅から路線バスを乗り継ぎ20分、関越自動車道 藤岡ICから車でおよそ20分。ここ「浄法寺」は「緑野寺(みどのじ)」とも呼ばれ、奈良時代初期、鑑真の弟子「道忠(どうちゅう)」の創建と伝えられています。

ご本尊「阿弥陀如来」

現在の本堂は谷中天王寺に五重塔を造った江戸の名工、幸田露伴の小説『五重塔』の大工、十兵衛のモデルと言われる八田清兵衛によって、文化元年(1804年)に建造されたものでご本尊阿弥陀如来を安置しています。

伝教大師像

平安時代には伝教大師最澄が東国教化(きょうけ)の道場として再興。以降、関東の中心寺として栄えますが戦国時代になって衰退しました。近年発掘された、付近の黒熊中西遺跡の寺院群遺構との関連が注目されています。

境内には本堂をはじめ、総門・鐘楼・大師殿・・・そして、大きな伝教大師像が建立されています。

指定重要文化財
「浄法寺相輪橖」

こちらが藤岡市の指定重要文化財の「浄法寺相輪橖」。

伝教大師最澄が全国の下野国(しもつけのくに)、上野国(こうずけのくに)、比叡山、山城国、筑紫国(つくしのくに)、 そして豊前国(ぶぜんのくに)の6か所の寺に建てました。

一千部の法華経を納めて仏法の護持や、国家の鎮護を祈願したものと言われています。

伝教大師最澄が存命中に完成したのは大慈寺と、ここ浄法寺の二ヵ所。真上に金色の宝珠(ほうじゅ)を乗せた現在のものは、寛文12年(1672年)に改造されたもので青銅製で高さは5.3mあります。

「桜山公園」

藤岡市内の「桜山公園」まで足を延ばせば、国指定名勝および天然記念物のおよそ7,000本の冬桜が11月中旬~12月上旬ごろ見頃を迎えます。

開花期間中は夜間のライトアップが行われ、12月1日は冬桜の満開を祝って「桜山まつり」も開催。

桜山公園の冬桜

四季を通じて美しい花々を楽しむことが出来る桜山公園。伝教大師最澄が訪れた頃を偲ぶが如く、今年もまた冬桜の季節が巡ってきました。

さらに下部の動画では、今回の道のりやスポットを詳しくお楽しみいただけます。是非ご覧ください。

 ▲訪ねた気分を動画でお楽しみください。画像クリックで再生されます。


立ち寄りスポット

浄法寺
群馬県藤岡市浄法寺甲1094

桜山公園
群馬県藤岡市三波川2166-1

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