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法話集

出世(しゅっせ)

 出世と聞いて思い浮かべるのは「彼は出世するに違いない」「彼は出世頭だ」など、世の中に出て高い地位・身分になる事や、経済的に豊かになる事などの意味としてよく使う言葉ですが、本来の意味は少し違うようです。
 出世の意味は大きく分けて二つあり、一つ目は『法華経如来寿量品』の「諸仏の出世は値遇すること難し」や『法華経方便品』の「出世の本懐」にあるように「仏がわれわれ衆生救済のために仮に人間の姿になってこの世に出現すること」で、二つ目は「出世間」の略で「世間を超越し、俗世間を離れた仏道世界」という意味です。ここから世俗を捨てて、仏道に入る事や仏道に入る人(僧侶)を「出世者」と呼ぶようになりました。
 日本では、公卿・殿上人などの貴族の子息が出家した場合に出世者(出家者)と呼ばれました。普通の人より昇進が早かったそうで、やがて僧侶が高い位になって大寺の住職になることを指すようになり、さらに一般に栄達をとげることをいうようになりました。
掲載日:2011年02月24日

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