天台宗について

法話集

No.208お墓参りの作法は?

 法事の後の墓参りで、最近は墓地にお供えものを置いて帰らないで下さいとされている霊園等が多くなりました。ならばとお花以外なにもお供えしないお家もありますが、家のお仏壇に色々なお土産等をお供えしてお下がりを頂くように、お墓にもちゃんとお供えをしてお下がりを頂けば良いわけで、故人の好きだった物をしっかりとお供えすればよいのです。

 墓参りの際、燈明・線香・お花(三具足)をお供えします。お燈明は仏様の智慧の光、線香は心身を清らかにしその香りは広く遍満し仏の教えを広めるように、香りが良い線香をお供え下さい。お花はお釈迦様が生まれた時咲いていた青蓮華にちなんだシキビをお供えします。菊や百合も良いのですがシキビを忘れないでお供え下さい。

 そしてお水ですが、石塔の上からお水をかける人もいますが、墓石を磨く時には良いのですがお供えとしてはやはり湯飲みに汲んでお供えするように、水鉢にお水をお供えしましょう。

 お墓掃除の前に墓石の前で合掌礼拝しこれからお掃除を始めますと挨拶をします。綺麗に掃除をしたらお供えをし墓石の前で合掌し、線香とお水をお供えし、ご先祖様の冥福を祈り、日々の感謝と報告等ゆっくりとお参りしましょう。法事の後だけでなく、春秋の彼岸・お盆・月命日や祥月命日など特別な日でなくてもいつでもご先祖様にお参りしましょう。


(文・岡山教区 慈恩寺 河本 寂昭)
掲載日:2021年08月01日

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