天台宗について

法話集

No.219仏の教え、信仰心とは

 先日の観音祭で「仏の教え 信仰心とは」と題して檀信徒を前にお話しました。

 決して肩苦しい言い回しをせずに分かり易い言葉で30分に亘り和やかな雰囲気の中、質問を交えながら笑顔で伝えました。

 本日は、観音祭にようこそいらっしゃいました。
日頃より、自坊の祭事にご理解頂きありがとうございます。
さて今更ながら今日の法話題名「信仰心とは?」には、ご理解頂いていらっしゃる方々ばかりであろうと思いますが、今少し私から付け加えてお話させて頂きます。
 信仰心というと神仏に手を合わせる行為だとのご理解でしょうが、手を合わせるだけなら古くから神仏だけで無く森羅万象全ての事象に信仰の根源がありますから、お天道様であったり山岳であったり、当山では境内に流れる滝であったり、境内に自生するブナの巨木群や月や星にも手を合わせる習慣があります。
 自然の中に存在する稀有な状態に手を合わせる習慣は、昔から身近にあります。
 てるてる坊主なんて、良い天気になりますようにと、遠足や運動会の前日などに小さな子等がてるてる坊主を介してお天道様に良いお天気をお願いする信仰だと思います。
 長くなりましたが、身近にある全ての事象に信仰の根源は、あるという事です。
 手を合わせる行為は神仏だけではありません。そのように考えますと生かされている己が関わる全ての人を含む事柄に手を合わせ、心穏やかに、相手に接しましょう。
 感謝出来る存在、支えて下さる存在があるからこそ私達は生きていけるんです。
 人、仲間を大切にする等、感謝の基本は、そこなのかも知れません。


(文・玄清法流 瀧ノ観音寺 酒田 観耀)
掲載日:2022年09月01日

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