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法話集

盲導犬「サーブ」

 テレビや新聞で報道されましたのでご存知の方も多かろうと思いますが、3本足の盲導犬「サーブ」のことについてお話致しましょう。
 この盲導犬「サーブ」は、メスのシェパードですが、目の不自由なご主人を暴走する車から自分の身体をつかってかばい、跳ねられてしまいました。その事件がもとで左の前足を失ってしまったのです。年令は10歳7ヵ月、人間でいえば、ちょうど還暦位の年になるそうですが、最近はすっかり弱ってしまったのだそうです。
 この「サーブ」の勇気ある行動に感動した子供達の手紙は5年間で5千通を超えました。年賀状も毎年5百通はくるそうです。有名になったサーブには、正式の住所である「名古屋市港区十一屋 中部盲導犬協会訓練センター」と書かなくても、「名古屋市サーブ様」で便りは届きました。
 また、訪問する子達もたくさんいます。そんな中の一人の少女がやつれた顔でセンターを訪れ、サーブの首にしがみついて、約3時間涙していたそうです。そして、サーブはなすがままにその少女をじっと見守っておりました。しかし、その少女の帰る時には、元気になって笑顔で別れたのです。
 後日、その少女からセンターに、「やり直します。サーブ、本当にありがとう」と電話がかかったのです。1匹の犬が、この少女に生きる勇気を与えてくれたのです。
 誠に素晴らしいことです。「サーブ」とは英語で「奉仕する」という意味です。「サーブ」が左の前足と引換に、私達人間に奉仕と勇気並びに愛、さらに自己犠牲の教訓を示してくれました。
 ひたむきな「サーブ」の生きざまが、純真な子達に大きな感銘を与えてくれました。
 「サーブ」よ本当にありがとう。

※1988年6月13日、盲導犬サーブは、天寿を全うし、他界しました。 合掌
掲載日:2004年03月24日

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