天台宗について

法話集

No.23お賽銭(さいせん)

 最近訪れた、とある西国霊場札所(さいごくれいじょうふだしょ)でのことでした。納経ご朱印の受付はご朱印を受ける順番を待つ人で何やかやとにぎやか。もうすこし静かに待てばいいのにな…、と思っていた時、近くで「おさいせんあげるから、おかねちょうだい」という声が聴こえました。見ると五歳くらいの子どもさんが、お父さんとお母さんからお賽銭にするお金を貰っているところでした。
 その親子は、先にお参りしている方の後ろで静かに待ち、その方がおわると、お賽銭箱の前に三人そろって進み寄り、そしてお賽銭を「そおーっと」という風に傾け入れて一礼。次にお賽銭箱の前から右に移動して合掌して黙念という流れでした。その姿様子は実に見事で感動しました。
 参詣者で混み合うこともあって、お賽銭箱を目の前にしても、ついついお賽銭を投げ入れることも多いようです。お賽銭の賽の意味が「感謝」ですから「有難う」という気持ちが表れるお賽銭にしたいものです。
掲載日:2005年11月01日

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