天台宗について

法話集

蓮の花

 蓮は泥池のなかから清らかな花を咲かせます。煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)という言葉がありますが、煩悩を泥池にたとえ、菩提を花にたとえて、煩悩の中に菩提〈仏〉の要素はあると考えるのです。泥池の中に花を咲かせる養分が含まれているのですから、煩悩を菩提を求める活力とせよということです。
 また、仏教では、私たちのいる世界を娑婆(しゃば)、あるいは堪忍土(かんにんど)といいますが娑婆とは堪え忍ぶという意味ですから、この世は堪え忍ばなければ生きることはできないのです。つまり、思い通りにいかないのがこの世のさだめです。でも、私たちは何とか思い通りにならないものかと、ついつい思ってしまいます。そこに「苦」が生じるのです。その「苦」をいかに超克したらよいかと思い立たれたのが、釈尊が出家された動機だといわれています。
 釈尊は、娑婆といわれるこの世界でも菩提を目指すことができると説かれました。そうした意味からも蓮を尊ぶのです。
掲載日:2007年10月26日

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