天台宗について

法話集

No.43檀家とは?

 「檀」とはもともとインドの古い言葉〈サンスクリット語〉の「ダーナ」に漢字を当てた「檀那」が由来です。
 では「ダーナ」とは何でしょうか。日本語に訳すと「布施」ということです。つまり「檀家」とは、「布施をする家庭」を意味しています。
 「布施」の「布」とは、自分の都合にとらわれず、普く心を行きわたすことで、「施」とは、施すことを意味します。つまり「布施」とは、仏教徒が仏さまの教えを守り信じて、仏さまに近づこうとするうえで最も大切な行いの一つといえるでしょう。
 一般的に「檀家」といえば、特定のお寺にお墓をもち、ご先祖さまのご供養や葬儀を依頼したり、またそのお寺の護持に協力する人々のことをいいます。
 これは、江戸時代にできた日本独特の制度ですが、今も、お寺と、それを通じて信仰を深めてきた檀家の人々とのつながりは続いています。
 「檀家」という言葉を機縁として、その語源となる「ダーナ〈布施〉」の意味を考え、普くすべての人々に、施しの心や、思いやりの心で接したいものです。
掲載日:2007年09月18日

その他のおすすめ法話

ページの先頭へ戻る