天台宗について

天台の主張

ミャンマー政府の武力による言論弾圧に対する天台宗コメント

平成19年10月3日
天台宗

 私たちは、このたびのミャンマーでの市民・僧侶による平和的デモに対して、軍政府が武器を使用し鎮圧行動を行った際、多数の死傷者が発生し、多くの人びとが拘束され、パゴダ(寺院)が破壊されたことに対し、日本天台宗を代表してまた一人の仏教者として深い悲しみと憂慮を表明します。
 また、日本人ジャーナリストが銃撃により、犠牲となられたことを心より悼み、ミャンマー政府に強く抗議いたします。
 国民の九割が敬虔な仏教徒であるミャンマーでは、僧侶は特別に尊敬される存在であります。これまで政治活動から距離を置いてきたその僧侶たちが、国民の安寧を強く願うあまり、デモの先頭に立たざるを得なかったことに、ミャンマー政府は深く思いを致すべきであります。
 今回の事態について国連は特使を送り「民主化運動を進める人々と軍政府の話し合い」を勧告されました。また、日本政府もジャーナリスト殺害の真相を求めるべく政府審議官を送っております。国際社会は、国民を暴力と流血によって封じ込め、事態の解決をはかろうとする姿勢に、強い懸念を持っております。
 ミャンマー政府が、平和的、人道的見地にたって、再び武力行使、市民・僧侶の殺傷を行うことのなきよう、また今回拘束された人々の即時釈放を求めます。また、国連をはじめとする国際社会に、問題の解決に向けて更なる努力を続けられますよう念願いたします。

2007年10月3日

天台宗 宗務総長
濱中 光礼

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