天台宗について

法話集

No.16ほとけさまの(心の)サイン

 心をサインで・・・皆さん、いつも拝(おが)んでおられる仏さま(仏像や画像)が、サインを出しておられるのをごぞんじですか?
 「そんなこと知らないよ!」―なんて言わないで下さい。
 仏さまはみんなそれぞれにサインを出して、皆さんを迎えて下さっているのです。最近では、ともすると、仏さまを芸術作品として見るような風潮さえありますが、仏さまの芸術的な価値は、本来第二、第三の問題なのです。仏さまは、もともと私たちが、その前で手を合せ、祈りを捧(ささ)げる対象なのですから・・・。
 そして、仏さまは、そうした私たちの祈りを「たしかに聞いてあげますよ」とサインで伝えて(メッセージ)下さっているのです。
 私たちがどんなに祈っても、肝心(かんじん)の仏さまが知らんぷりをしておられたのでは困ってしまいますよね。
 では、実際に仏さまからどんな風にサイン(メッセージ)が出されているのでしょうか?
 実は、仏さまは、お手の形(かたち)や持ち物など、いろいろな方法で私たちにサインを送っておられるのです。言いかえれば、仏さまのお心が、こうした形であらわされているといったらいいでしょう。
 ですから、私たちがおまいりする時には、まずこの仏さまのサインをしっかりと受けとめてから、心静かに祈るというのが、本当のおまいりの仕方(しかた)というわけです。仏さまのお姿、すなわち形には、そのお心があるのだということをぜひ覚えておいていただきたいのです。
掲載日:2005年03月08日

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