各地で一隅を照らす運動「推進大会」を開催
五カ年に亘る「天台宗開宗千二百年慶讃大法会」も、三月末日をもって魔事なく円成し、天台宗は新たな節目を迎えた。この五カ年は、本山始め各教区においても様々な行事が執り行われ、各寺院・檀信徒一体となった慶祝期間となった。この成果を糧として、宗祖伝教大師の御心を今以上に敷衍し、混迷する現代社会の中に「忘己利他」の精神を根付かせていかなければならない。新しい年度を迎え、「一隅を照らす運動」各教区本部も新たな決意を持ってそれぞれ大会を開催した。
 第三十九回を迎えた「東京大会」は九段会館大ホールにおいて開催された。会場一杯の参加者を前に、東京を中心に関東一円の天台宗僧侶をメンバーとする「天台聲明音律研究会」や「天台雅楽会」の実演の後、白井のり子氏が「今を生きる」と題して講演。白井氏はサリドマイド被害児としての半生を語り、障害を有りのままに受け入れて生きること、何事も諦めずトライすることの大事さを語りかけ、健常者も障害者の自助努力を尊重することの大切さを指摘していた。
                 第三十九回を迎えた「東京大会」は九段会館大ホールにおいて開催された。会場一杯の参加者を前に、東京を中心に関東一円の天台宗僧侶をメンバーとする「天台聲明音律研究会」や「天台雅楽会」の実演の後、白井のり子氏が「今を生きる」と題して講演。白井氏はサリドマイド被害児としての半生を語り、障害を有りのままに受け入れて生きること、何事も諦めずトライすることの大事さを語りかけ、健常者も障害者の自助努力を尊重することの大切さを指摘していた。「神奈川・川崎大会」は川崎市高津市民館で開催され、講師に作家・詩人の青木新門氏を招き「いのちのバトンタッチ」と題する講演が行われた。青木氏の著書「納棺夫日記」は葬儀社での経験を綴ったベストセラーで、その経験から「死」の在り方について語っていた。また、「信越大会」は伊那部・大願寺で行われ、小川晃豊宗議会議員(群馬教区)が「いまこそご先祖さまの供養を」との演題で講演を行っている。
「東海大会」は名古屋市の覚王山日泰寺であり、教区檀信徒総会に引き続き開催、立松圓浄・覚王山日泰寺参務(同教区・吉祥院住職)が「一隅を照らす」と題して講演。十九日には、「兵庫大会」が加西市健康福祉会館で開かれ、山田能裕延暦寺一山瑞応院住職が比叡山の行事と修行を通して見た「比叡の四季」について講演を行った。
いづれの大会でも同運動への関心も高く、災害救援の募金へも、多くの浄財が寄せられていた。



