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平成21年(2009)5月25日に北朝鮮が強行した核実験に対し、遺憾の意を表明し、厳重に抗議します。
我々は、仏教徒として釈尊の「汝殺すなかれ」というみ教えに従い、また1987年より世界の宗教者と共に世界の平和を希求するため毎年開催している「比叡山宗教サミット世界平和祈りの集い」の精神に基づき、核兵器はもちろん、あらゆる大量破壊・虐殺兵器について、その開発、保持、使用に強く反対してきました。
今回の北朝鮮の核実験は、核実験の禁止を求めた国連決議に違反するばかりではなく、世界的な潮流となっている「核なき世界の実現」を阻むものであり、国際社会に対する重大な挑戦であります。
日本は、長崎、広島への原爆投下を経験した唯一の被爆国であり、この悲劇が二度と繰り返されないことをすべての国民は願っています。北朝鮮は国際社会の声に真摯に耳を傾け、二度と再び核実験を行うことなく、すみやかに核放棄することを強く望みます。
平成21年(2009)5月26日
天台宗 宗務総長
濱中 光礼