天台宗について

天台の主張

イラク問題の平和的解決を願う決議文

平成15年2月27日
天台宗宗議会

 人類の歴史は、戦争の歴史でもあった。
 20世紀は、戦争や革命により、有史以来例のないほど、人類の生命が軽んじられた世紀であった。
 今日、イラクに対する武力行使を目前にし、世界が再び醜い戦争と殺戮の時代へと進み、数多くの尊い命が失われようとしている。このことに対し、われわれ宗教者は深い憂慮と怒りを覚える。
 「われわれは、あらゆる生命を尊重する。」人類はもとより、一木一草にも命があり、永遠の宇宙を内包している。どのような理由があるにせよ、その尊い生命を奪う行為を容認することはできない。
 通信や交通の発達によって、ひとつの国家のみが、正義をかざす時代は、すでに終わっている。われわれは、国家単位ではなく、地球規模で人類の未来を考えるべきであることを訴える。
 われわれは、覇権主義も、また全ての大量破壊兵器の開発も否定するものである。
 イラク危機は、国連による法的解決によるべきであり、関係国に対して、今こそ、自利の執着を放棄すること、そして対話による平和的解決を強く求める。
 右決議する。

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