東海教区 特別授戒会 仏性に目覚め菩薩としての歩みを
東海教区(山田亮盛宗務所長)は11月5日、北名古屋市の髙田寺(柴田真成住職)を会所に特別授戒会を奉修した。菩薩戒を授かった127名が仏弟子として歩むことを誓った。

午前11時より説戒会が行われ、説戒師の村上圓竜常覺院住職や来賓、関係者らが入堂。奉行の山田宗務所長が挨拶で「授戒会とは生まれながらに持つ仏さまとの絆を自覚し、仏性を目覚めさせる意義ある儀式です」と戒弟らに説いた。また随行長の阿部昌宏天台宗宗務総長は「新しいスタートを切るという思いをもって授戒会に臨んで欲しい」と語り、小寺照依延暦寺副執行からは伝戒和上の堀澤祖門探題大僧正のご経歴などが紹介された。
続いて、説戒師の村上住職から授戒に当たっての心構えや諸作法について判りやすい言葉で伝授された。休憩を挟んだあと、午前11時50分から正授戒会が開会。堀澤伝戒和上は伝教大師が中国で授かった十二門戒儀を一つひとつ順序立てて説示した。そして堀澤伝戒和上が戒弟全員に「おかみそり」を、仏舎利を羯磨師の柴田住職が授けた。
堀澤伝戒和上は「今日、菩薩戒を受けられ、お釈迦様の直弟子となられました。今日のこの時から菩薩になった気持ちで、自分のために生きるのではなく、周りの方々のために、生きている限り全力で働かせていただきますとの願いを持ち、これからの人生を過ごしてください」と励まされた。
また柴田住職からは「伝教大師は、自分のことよりも人の幸せを願う菩薩が一人でも多く、日本国中に増えることを願われた。私たちは命を頂いたことに感謝し、その心で人のために尽くしていただきたい」と期待を寄せた。
なお教授師は延暦寺一山金台院の礒村良定住職が務めた。