特別展「最澄と天台宗のすべて」 ―東京・九州・京都の国立博物館を巡回―
天台宗は、宗祖伝教大師一千二百年大遠忌を迎えた記念事業として、今年10月から令和4年にかけて特別展「最澄と天台宗のすべて」(主催・読売新聞社など)を東京、九州、京都の3つの国立博物館で開催する。延暦寺はじめ全国各寺院所蔵の国宝や重要文化財を含む仏像、仏画、経文などが出陳される予定で、宗派の歴史をたどる貴重な機会となる。

特別展は、その記念とし、令和3年から4年にかけて、東京、九州、京都にある国立博物館で開催する。大規模な特別展開催は、平成17年の天台宗開宗千二百年記念「最澄と天台の国宝」以来となる。
出陳予定の寺宝は、兵庫教区一乘寺所蔵の国宝「聖徳太子及び天台高僧像」の全10幅(東京・京都会場のみ。展示期間未定)や、仏像では三岐教区願興寺蔵の重文「薬師如来坐像」(東京会場のみ)、四国教区等妙寺蔵の「菩薩遊戯坐像(伝如意輪観音)」(九州・京都会場のみ)、また東京教区深大寺の秘仏「慈恵大師(元三大師)坐像」は205年ぶりに寺外公開される。
その他、慈覚大師円仁や恵心僧都源信、徳川家康の側近だった天海大僧正など、各時代で活躍した高僧ゆかりの名宝が展示されるのに加え、全国各地の天台宗寺院が所蔵する国宝や重要文化財を含む貴重な文化財が展示される。
担当する祖師先徳鑽仰大法会事務局の話では、『法華経』の精神を重んじた天台宗は、広範な支持を得て全国に教線が展開されたことから、開催各館の立地や地域性に重点を置き、各会場で特色ある展示になるという。また、現在大改修中の延暦寺「根本中堂」の関連文化財の公開も予定している。
詳細は4月中旬に発表予定。天台宗公式ホームページでも案内する。