天皇陛下御即位奉祝臨時御修法を厳修
天皇陛下の御即位を奉祝した「天皇陛下御即位奉祝臨時御修法」が4月28日から5月1日まで、比叡山延暦寺根本中堂にて九箇座にわたり厳修され、玉体安穏、新御代の安寧と世界平和が祈念された。

開闢の28日の法要で、森川座主猊下は「平成の御代は三十一年を数え、その間幸いに我が国に戦禍の憂いなく、その一方で自然の災禍は免れず 今上両陛下 只管親しく被災地の人々にその慈悲の御心を垂れ賜い その御姿は全国民の心に残り感謝と敬愛の念と共に消えることなし」と表白を読み上げられた。
また5月1日に即位された天皇皇后両陛下には「御即位を慶祝し、本日より三三カ座三坦三密の秘法を修し上る」と述べられ、両陛下のご尊体安穏と新時代の人々の幸せを祈願された。
比叡山延暦寺では期間中、根本中堂内に奉祝への記帳台を設置。後日、宮内庁京都事務所に届けられた。
奉祝御修法は、皇室の慶事などの際、臨時に営む御修法で、前回は平成5年5月31日から2日間に亘り、皇太子殿下のご成婚を奉祝し修されている。
なお、天皇陛下が国内外に御即位を宣明される最重要儀式「即位礼正殿の儀」が10月22日に行われることから、天台宗では、今秋に奉祝式典を奉修する予定である。
諭達
上皇陛下におかれましては去る四月三十日に御退位なされ、本日五月一日天皇陛下が御即位されました。
歴代天皇陛下の御崇信をいただいて参りました総本山比叡山延暦寺では、謹んで四月二十八日より五月一日までの壱三ヶ日、玉躰安穏、御願圓満を御祈念申し上げ、天皇陛下御即位奉祝御修法を奉修いたしました。
歴代天皇陛下のお伝えして参られた皇統の弥栄を寿ぎ奉り、国家の繁栄、世界の安寧を御祈念申し上げ、新しき時代をともどもに奉祝いたしたく存じます。
宗徒各位には、上皇上皇后両陛下の大御代に奉謝しつつ、新天皇の御即位を奉祝申し上げ、すべての慶祝行事がつつがなく行われますよう御祈願下さい。
令和元年五月一日
天台座主 大僧正 森川宏映
宗務総長 大僧正 杜多道雄
延暦寺執行 大僧正 小堀光實