—比叡山サミット30周年「世界宗教者平和の祈りの集い」—
主催団体「日本宗教代表者会議」を設立
明年8月3、4日に開催される「比叡山宗教サミット30周年記念『世界宗教者平和の祈りの集い』」(以下・比叡山宗教サミット30周年)が開催されるにあたり、10月5日に日本の宗教各教宗派ら約70名の代表が参加して、国立京都国際会館で、その主催団体となる「日本宗教代表者会議」の設立会議が開かれた。そして、全参加者の賛同を得て開催趣意書ならびにテーマ、役員人事、日程、予算などが全会一致で採択され、同代表者会議が発足した。同代表者会議の名誉議長には森川宏映天台座主が就任した。

大会趣旨は「宗教の名による暴力はもとより、暴力はいかなる理由でも認められないが、過激主義台頭の背景には鈍感ではいけない。宗教者はそれらの実相に目を背けることなく連帯して平和に取り組む責任がある」と訴えている。
全体テーマは「今こそ平和のために協調を~分裂と憎悪を乗り越えて~」。基調講演・シンポジウムテーマは「暴力的過激主義に宗教者はどう立ち向かうか」である。また分科会のテーマは「核廃絶と原子力問題を考える~オバマ大統領の広島での演説を受けて~」「貧困の追放と教育の普及~ノーベル平和賞受賞者マララさんの悲痛な叫びを聞いて~」と決定した。
代表者会議発足後に記者会見に臨んだ森川名誉議長は「(世界を覆う)負の連鎖を打破し、世界平和を実現するためには、お互いに価値観の多様性を認め、共生する姿勢が必要である。宗祖大師の示された『忘己利他』という慈悲の精神が一人ひとりに強く求められている」と比叡山宗教サミット30周年の開催意義について述べ、更に本年9月にフランシスコ・ローマ教皇と会談した折に教皇が「予定があえば、是非とも参加したい」と積極的な意向を示したことを明らかにした。