祖師先徳讃仰大法会
根本中堂いよいよ平成の大改修に
6月に座主猊下を名誉団長に訪中団
天台宗の第135回通常宗議会において、祖師先徳鑽仰大法会の無事円成祈願と同大法会記念事業である「根本中堂大改修」の安全祈願法要が厳修されることが発表された。同法要は、6月中旬に中国・国清講寺で森川宏映座主猊下を大導師に執り行われる。

また4月24日には「根本中堂大改修 常楽院法流・玄清法流 地鎮合同法要」が根本中堂中庭にて厳修される。常楽と玄清の法流が時空を超えて地鎮合同法要を営むのは1200年ぶりである。
現在の根本中堂は江戸時代1642年に再建された。前回に行われた大規模改修は1955年で、61年ぶりの大改修となる。
前回は、柱などの骨組みを遺して屋根や壁を解体したのち組み直す「半解体修理」の方法がとられたが、今回は根本中堂の屋根の全面葺き替えや堂宇内部の塗り替え、また柱や床などの老朽化した部分を取り替えるなど大規模なものとなる。
現在天台宗と延暦寺とはこの大事業完遂のため、天台宗徒および檀信徒に勧募を呼びかけている。
木ノ下寂俊天台宗宗務総長は「根本中堂は伝教大師が人々の幸せを願って建立された堂宇である。世界文化遺産にも指定されおり、世界の人々の幸せと、安寧、平和を祈り、大師の御心を発信する根本道場である。昭和の大改修以来60余年を経て、積雪や湿気により老朽化が進み今回大改修を迎えるに至った。時あたかも祖師先徳鑽仰大法会奉修中であり、記念事業として天台宗挙げてこの大事業に協力して参りたい。宗徒各位、また有縁の各位におかれては是非ご懇志特別寄付金のご協力をお願いしたい」と述べている。
祖師先徳鑽仰大法会では、6月に祥当を迎える「恵心僧都一千年御遠忌」において9日に逮夜法要、10日に恵心講二十五三昧式法要が大講堂にて厳修される。
また5月から6月にかけては天台真盛宗、浄土宗、浄土宗西山禅林寺派、浄土宗西山深草派、西山浄土宗の「浄土宗西山三派」また「浄土真宗本願寺派」「真宗大谷派」「時宗」「融通念仏宗」の浄土系教団により報恩法要が厳修されることになっている。