第二百六十世天台座主に堀澤祖門大僧正がご上任
「忘己利他」の精神で精進を誓われる
藤光賢第二百五十九世天台座主猊下のご遷化に伴い、9月15日に堀澤祖門探題大僧正(延暦寺一山泰門庵住職)が第二百六十世天台座主にご上任された。
堀澤座主猊下は昭和4年生まれの97歳。戦後初の十二年籠山行を満行され、叡山学院院長、三千院門跡門主を務められた。
堀澤座主猊下は「一切衆生のために全心身を捧げ勤めたい」との決意を示されている。
堀澤座主猊下は、新潟県小千谷市出身。京都大学経済学部中退後、昭和25年に故・叡南祖賢大阿闍梨に師事し得度受戒。昭和39年に十二年籠山行満行。同50年に延暦寺居士林所長に就任し、平成4年には比叡山行院院長、同12年に叡山学院院長を歴任して後進の指導に当たられた。
平成25年には、京都五箇室門跡のひとつ三千院門跡門主に就任され、令和2年10月までお務めになられた。
また同14年に戸津説法を勤仕され翌年望擬講に。令和4年10月に探題に補任され、次座探題となられてからは藤猊下を補佐されてきた。
このほか天台宗総合研究センター理事、天台宗教学振興事業団理事、一隅を照らす運動顧問、天台宗国際平和宗教協力協会副総裁などをはじめ、多くの要職を歴任されている。
宗祖が示された慈悲の精神で
上任式は9月16日午前11時から、滋賀院門跡で奉修された。
天台宗と延暦寺の両役員が出仕のもと、内仏殿で大導師をお勤めになりご宝前に上任を報告された。続いて梅の間において、細野舜海宗務総長から梶井袈裟が奉呈された。
堀澤座主猊下は次のように“お言葉”を述べられた。
「極めて慌ただしく、驚きの中でお示しを受け、今日こうして尊職を継ぐことになりました。
誠に万事、不適なところがいろいろありますけれども、これに従って座主職を賜りたいと思います。現在、天台宗だけでなく、仏教はじめ宗教界全体の信頼度が落ちております。
これを何としても新しい方向に向かって開いていかなければなりません。
宗祖伝教大師の仰る『悪事を己に向かえ、好事を他に与え、己を忘れて他を利するは、慈悲の極みなり』。この慈悲の精神が最大最高であると思います。
自分のことはとにかく、一切衆生のために全心身を捧げたく存じます。ここに座主として、天台宗宗徒、檀信徒の皆さま方とともに立ち上がり、勇気を出して勤めて参ります。よろしくお願いいたします」。

