令和8年熊本地震で宗内寺院に被害
天台宗と九州西教区で災害対策本部設置
天台宗は7月28日に発生した令和8年熊本地震で、翌29日に災害対策本部を設置し救援活動を開始した。
熊本市南区の長壽寺(角本尚隆住職)で大きな被害が確認されており、管轄する九州西教区の嘉瀬慶文宗務所長らが直後に災害備蓄品を持参し、被災状況などを視察した。
天台宗及び九州西教区では義援金の協力を呼びかけている。
熊本県内には14カ寺あり、最大震度6強を観測した南区の長壽寺と延壽寺(角本尚雄住職)で大きな被害が出ている。長壽寺では本堂内の厨子や仏具が多数倒れ、壁が剥落しているほか、境内の手水舎の屋根や灯籠が倒壊し、墓石がズレるなどの被害が生じている。
31日には、九州西教区内の住職と宗務所職員ら数名が駆けつけ、角本住職の指示のもと本堂内の片付け作業を実施した。
また延壽寺でも建物のひび割れや石塔の倒壊が確認されている。なお、その他の県内寺院では石仏や堂内仏像の破損はあるものの、本堂建物の被害はなく、幸い怪我人はなかったという。
天台宗務庁には29日付けで「令和8年熊本地震天台宗災害対策本部」が設置され、本部長に細野舜海宗務総長、副本部長に獅子王圓明延暦寺執行が就任した。
「被害寺院をはじめ被災地の情報収集、現地への救援調査団の派遣、救援方法の決定、救援活動の推進、救援募金の依頼」の5項目を重点に救援活動を進めることを決めた。
30日には全寺院に文書を送付して支援を呼びかけ、31日には熊本県に向けて備蓄用飲料水75箱を発送した。
地震発生以降、九州西教区では教区内住職や宗務所職員らが交代で被災地入りし、行政や支援団体等に協力して支援物資の搬入や清掃活動などを継続している。
9月14日には活動拠点とする佐賀県三養基郡の妙覺院(一番ヶ瀬順海住職)で四十九日法要を奉修し、犠牲者を追悼するとともに、早期復興を祈願する。
また天台宗防災士協議会の山石亮秀会長ら3名が8月19日に現地入りし、教区職員らと支援物資の搬入作業を行い、義援金を贈呈。
その他、全国の各教区や寺院からも義援金が寄せられており、支援の輪が広がっている。
天台宗災害対策本部では、一隅を照らす運動総本部「地球救援事務局」を窓口とする災害義援金の募金を呼びかけている。(6面参照)寄せられた義援金や支援金は被災地の各行政や公的支援機関などを通じて送られる

