藤光賢天台座主猊下御親修
12年一度の本尊御開帳大法要
九州西教区 大興善寺
九州西教区大興善寺(神原玄晃住職・佐賀県基山町園部)で、12年一度の秘仏御本尊の木造十一面観音菩薩立像の特別御開帳が行われている。
今年は開創千三百十年、さらに4月25日に50年ぶりとなる天台座主猊下の「御親修」による本尊御開帳大法要が奉修された。
この日は朝から法雨が降り注ぐ中、歴史的な勝縁に触れようと朝から多くの参拝者が訪れ、静かに合掌する姿が見られた。
大興善寺は、奈良時代の養老元年(717)に行基菩薩が御本尊十一面観世音菩薩を彫刻、安置したのを寺の始まりと伝えられている。その十一面観世音菩薩立像は、高さ177㎝を誇り12年に一度、午年に御開帳される。「小松の観音様」と崇められ、広い信仰を集めている。
また大正9年に96世住職に就任した神原玄祐大僧正が裏山につつじの花を植栽し、今では約5万本が咲き誇る契園があり、全国から参拝者が訪れ「つつじ寺」の愛称で親しまれている。
同寺への天台座主猊下の御親修は、昭和53年(1978)に教区主催の伝教大師ご出家得度一千二百年慶讃法要で山田惠諦座主猊下が大導師を務められて以来約50年ぶりとなった。この勝縁に、本堂屋根葺き替えを実施し、後世に繋げる事業を完遂した。
法要は、藤光賢座主猊下を大導師に肥前東部住職の出仕で法華三昧を奉修し千三百十年の節目と御開帳期間の安寧が祈願された。
天台宗の細野舜海宗務総長、延暦寺の即眞永周副執行、阿部昌宏前宗務総長ら多くの来賓も随喜した。
法要後、藤座主猊下はお言葉で「大興善寺の法灯を檀信徒はじめ多くの皆さまの信仰によって、より輝かせて欲しい」と願われた。
続いて細野宗務総長は「御本尊の慈悲が人びとの荒んだ心を癒し、共生社会を築くための導力となるでしょう」と語り、即眞副執行は「御本尊の功徳が弘められ、更なる寺門興隆を願っている」と期待を述べた。また嘉瀬慶文宗務所長、松田一也町長からも祝辞が寄せられた。
神原玄應名誉住職は、同寺の由縁を改めて回顧し「昭和53年に特別寺となって以来、宗務総長が来山されたのは初めてとなった。多くの皆さまのお支えのお陰で今日がある。90歳を超えたが、寺の発展と天台宗の法灯が益々栄えるよう、まだまだ精進していきたい」と決意を披露された。
最後に玄晃住職からは「藤座主猊下のもとで法華三昧、観音経をお唱えし、仏さまと出仕、随喜してくださった皆さま方のお力での法要を有り難く感じた」と感謝を述べた。
御開帳期間は、5月7日まで。境内も初夏の新緑が美しく、参拝者の心を和ませている。静寂に包まれた本堂で、時代を超えて人々を見守り続けてきた御本尊の慈悲を肌で感じることができる貴重な機会となる。
拝観に関する詳細は、大興善寺の公式ホームページへ。

