「天台宗平和祈念法要」を厳修
一隅を照らす運動 第14回「戦歿者慰霊・世界平和の祈り」
岡山・四国・山陰の三教区合同で、一隅を照らす運動「第14回戦歿者慰霊・世界平和の祈り『天台宗平和祈念法要』」が7月14日、広島平和記念公園内の原爆供養塔前にて営まれた。法要には三教区有志住職並びに岡山教区第6部の檀信徒ら約80名も参列、先の大戦戦歿者に哀悼の意を捧げるとともに、世界の恒久平和を祈った。また、同時に直前に起きた西日本豪雨災害の犠牲者にも鎮魂の祈りを捧げた。

先の大戦の犠牲者や原爆犠牲者の慰霊とともに、悲惨な戦争体験を風化させず、平和の大切さを後世に伝えるために毎年営まれている。
同日の法要は、午後2時より、木村俊雅四国教区宗務所長を導師に、見上知正山陰教区宗務所長、永宗幸信岡山教区宗務所長、三教区有志住職らの出仕で厳かに執り行われた。
また、水尾寂芳延暦寺一山禪定院住職、森定慈仁一隅を照らす運動総本部長、葉上観行宗議会議員(岡山)、大西栄光宗議会議員(四国)らが来賓として参列した。
法要を終えるにあたり、森定一隅を照らす運動総本部長が、戦争を知らない世代が大半となり、戦争の悲惨さが伝えられにくくなったことを踏まえ、原爆犠牲者への回向と世界平和を希求する同法要を、今後とも絶やすことなく続けることの意義を強く訴える挨拶を行った。
また、謝辞にたった永宗岡山教区宗務所長は「身元不明や引き取り手のない遺骨を祀る『原爆供養塔』を知っていただく意味でも、この法要を家族や縁ある方々などに広く知っていただき、多くの人々に参列してもらえるよう行動していきたい」と同法要への思いを述べた。
戦後も70数年を経て、戦禍の悲惨さが忘れられていく風潮にある今、三教区では戦争と原爆の犠牲者の回向と世界平和を祈る同法要を、今後も粘り強く続けていく意向である。