天台山国清講寺の記念式典に随喜
杜多宗務総長、小堀執行らが訪中
両国天台宗の友好交流をさらに
中国の天台山国清講寺で昨年11月18日に営まれた大雄宝殿仏像開眼供養並びに建寺1420周年記念式典に、杜多道雄天台宗宗務総長と小堀光實延暦寺執行が出席した。日中天台宗が築いてきた深い絆を確認すると共に、天台大師御廟がある真覚寺を参拝し報恩の誠を捧げた。(3面に関連記事)

天台山温泉休暇山荘で17日に開かれた会見式に臨んだ杜多宗務総長と小堀執行は、中国仏教協会の学誠会長や国家宗教局の政府高官、韓国天台宗の代表団らと握手を交わすなどして交流。18日は仏像開眼供養の会場である国清講寺大雄宝殿での法要に参列し、導師に合わせて開眼作法を執り行った。続いて可明法主臨席のもと、允観住持の司会により大雄宝殿前で記念式典が挙行され、約千人の信徒らが見守る中、浙江省や天台県、香港からの招待者らがそれぞれ祝辞を述べた。
日本国天台宗を代表し挨拶した杜多宗務総長は、国清講寺は宗祖伝教大師の入唐求法以来の聖地であるとし、1964年に当時の趙撲初中国仏教協会会長から延暦寺に金字の法華経が寄贈されてからの友好の歴史を紹介。2009年の開宗一千二百年慶讃大法会結願を記念し建立された故半田孝淳天台座主猊下揮毫の碑「天台宗永永流傳」を取り上げ「密教と顕教の二つのお言葉によって天台宗は永久に不滅であるという意味が込められている。日中両国の天台宗、仏教の友好交流も永久不滅である」と語り、“黄金の絆”で固く結ばれていることを強調した。
式典終了後には、可明法主と允観住持に面会し、森川宏映座主猊下からの軸「一念三千」を贈呈した。可明法主は「釈尊から伝わった天台宗をもっと弘めなければならない。社会の中で善意の心を弘めることが仏の慈の心である。世界平和には仏教の精神が必要。国と国、人と人が友好的になり、全世界の人々が一つの家族となるよう、互いに努力しましょう」と語り、杜多宗務総長、小堀執行と固く握手をした。