兵庫・神奈川教区で特別授戒会
天台宗祖師先徳鑽仰大法会
両教区で六百名を超える仏弟子が誕生
特別授戒会が祖師先徳鑽仰大法会の一環として各地区で奉修されているが、6月9日に神奈川教区、16日に兵庫教区で執り行われた。神奈川教区は戒弟157名、兵庫教区は450名が仏弟子となり、今後の精進を誓った。
兵庫教区は、大樹孝啓探題大僧正を伝戒和上に迎え、丹波市のライフピアいちじまを会場として授戒会が行われた。
特別授戒会は開宗1200年慶讃大法会以来、13年ぶり。
説戒師の教区布教師会会長の吉田実盛真光院住職から心構えが伝授された後、午後1時から開会。荘厳された壇上で、大樹伝戒和上が伝教大師が中国から授かった十二門戒儀を一つひとつ順序立てて説示した。戒弟全員に「おかみそり」を、師の國岡惠心八葉寺住職、雲井明善長光寺住職が仏舎利を授けた。
大樹伝戒和上は「今日を気持ちや考えを変える機会とし、〝新たに菩薩になったんだ〟という思いを持って欲しい。これが伝教大師様にお応えする大事な行いであると私は信じている」と戒弟に教示した。随行長は小堀光實延暦寺執行、随行員に森田源真天台宗参務、教授師は高山良彦延暦寺一山戒光院住職がそれぞれ勤めた。
五戒を日常生活に
神奈川教区では、横浜市西区の圓満寺(西郊良光住職)で叡南覺範探題大僧正を伝戒和上に奉修された。
午後1時に開会し、奉行の榎本昇道宗務所長、随行長の小堀光實延暦寺執行がそれぞれ挨拶。『発心のおつとめ』を唱和後、説戒師の多田孝文大聖院名誉住職が心得などを伝授した。続いて戒弟らは叡南伝戒和上よりおかみそりを受け、羯磨師の浮岳堯仁泉福寺住職から仏舎利を授かった。叡南伝戒和上は「五戒をしっかりと守って頂き、念仏をお唱えしてほしい」と、これからの日常生活への指針を示した。
なお、教授師は小堀光雄青柳院住職、随行員に浅野玄航天台宗参務が勤めた。