比叡山宗教サミット2周年− 概要
「宗教サミット」2周年 祈りに700名集う 比叡山
去る8月4日、午後3時から、比叡山宗教サミット2周年、天台宗世界宗教者平和の祈りの集いが、延暦寺事務所前に舞台を設け、正面に不滅の法灯を安置して、諸宗教代表者を迎えて開催された。
本年は天台宗青少年比叡山研修生の300名が加わり総勢700名が平和の祈りを捧げた。
海外の特別来賓のイスラエル大使ナコム・エルシュコール氏、日本宗教連盟代表松緑神道大和山教主の田沢康三郎師の挨拶があり、主催の山田天台座主猊下から青少年に「平和を求める精神を今の子供達から二代三代と引継いでこそ、真の世界平和が実現する」と、お言葉が述べられた。これに対して青少年は、
一.全ての人々と平和で仲よく暮らそう
一.全ての人々にわけへだてなく心を開き助け合おう
一.全てのものに宿る尊い命を心から慈しもう
という「平和の合い言葉」を全員で唱和し、座主猊下の心に応えた。
高まる平和への願い ポーランドで祈りの集い
第二次世界大戦勃発50周年の記念日にあたる9月1日、ポーランドのワルシャワにおいて「平和を求めた人々の祈り」と題し、平和の祈りと国際会議が、キリスト教エデジオ共同体とポーランド司教会の主催で開催。
山田座主猊下にも、この集いへの参加招請があり、去る8月29日、江田天台宗務総長・叡南延暦寺執行ら20名の随行親善団と共に日本を出発された。
宗教者による平和の祈りの集いは、1986年のイタリア・アッシジにおける祈祷集会を皮切りに、この精神を受け継ぎ、翌1987年、比叡山で世界の宗教指導者が信仰や文化の違いを乗り越えて相集い祈りを捧げた。また本年1月にはオーストラリア・メルボルンでも開催され、今回のポーランドは社会主義国では初めての集いであり、宗教者間の平和への願いは急速に高まりを見せている。