天台宗について

法話集

No.49年回の数え方がわからないのですが

(問)先日、母の一周忌(いっしゅうき)の折に、「来年は三回忌(さんかいき)ですね」と言われました。どうして二(に)回忌ではなくて、三回忌なのでしょうか。

(答)ごもっともなご質問です。でも、よく字をご覧になって下さい。「一周忌」の次は「三回忌」で、「二周忌」ではありません。
 なぜ、そうなるのかと言いますと、もともと、お母さまのお亡(なくな)りになられた日を最初の忌日と考えるからです。いわば、お亡りの日が一回忌というわけです。
 ですから、丸一年経(た)った翌年は、本来は二回忌だと考えていただけばよいのですが、それを特に一周忌と呼ぶのです。
 「周」は「めぐる」ことを意味する言葉ですから、お母さまがお亡りになってからちょうど一めぐりした翌年のその日を一周忌と呼ぶのです。
 ただ、こうした呼び方は一周忌にしか使われません。ですから、丸二年目は二周忌ではなく三回忌ということになります。
 それ以降は、丸六年目が七回忌、丸十二年目が十三回忌というように、お亡りになられた日を一回忌と数えてお考えになればよいわけです。
 ついでですが、こうした数え方は、お亡りになった直後の初七日忌、二七日忌などといった中陰(ちゅういん)についても同じです。お亡りになった日を初めての忌日と考えるのですから、その日を勘定に入れて、七日目を初七日忌と呼ぶのです。例えば、水曜日にお亡りになられた方の初七日忌は火曜日で、それ以後の七日七日(なのかなのか)はそれに七日ずつ足していただけばよいのですから、四十九日(しじゅうくにち)〈七七(しちしち)日忌・尽七日(じんしちにち)忌・満中陰忌〉までは毎火曜日ということになるわけです。
掲載日:2008年03月31日

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